レーザーを用いた皮膚腫瘤の治療例
マルチーズの男の子です。
今回は、足に出来たできもののレーザー治療を行いました。
この子は、「足にできものがあるので取りたい」と来院時にご希望がありました。
当院では皮膚にあるできものは主に、切除するかレーザーで取るかという選択肢があります。
この子は高齢で心臓疾患があるため、「局所麻酔とレーザーを用いた切除」を実施しました。
以下は処置前後の写真です。
イボ状であったものが処置後では消失し、焼いた形跡のみが見られます。
事前に局所麻酔をするため、もともと落ち着いた子ではレーザー処置中でも体は支える程度でしか押さえません。
レーザー処置後の消毒を含めて10分程度で全て終了しました。
術部を飼い主様と確認して、処置後は預からずそのまま帰宅ができます。


処置後は様子の確認に、1週ほどで再診察をします。
順調であれば、およそひと月で以下のような状態になり終了となります。

レーザーを用いると、部位によっては今回のように短時間かつ負担が少ない処置が可能です。
ただし、適応可能な出来物の制限、切除することのメリット、レーザー療法でのデメリットもあるのでしっかりと相談をして方針を決めることが重要です。
長生きしてくれるわんちゃん、猫ちゃんが増えてできものが出来る子が多くなりました。実際に、当院でも多くご相談を頂きます。
他の病院では年齢などを理由にとることは出来ないとされて、セカンドオピニオンで来院される方も多いです。
シニアであったり、麻酔リスクが高い病気があっても選択肢に出来る治療があると知ってもらえることが大事だと思います。