尿道閉塞に対する会陰尿道瘻増設術

1歳5ヶ月、MIXの猫ちゃんです。
会陰尿道瘻増設術という手術を行いました。

この猫ちゃんは来院のきっかけがストラバイトという結晶による膀胱炎でした。
結晶と、炎症により出たものが尿道に詰まることによる急性の腎不全での入院歴もある子です。
尿道閉塞が一度ではなく繰り返し起きたため、会陰尿道瘻増設術を実施することになりました。

会陰尿道瘻増設術は
男の子のペニス先端に近い尿道は細く詰まりやすいので
体に近い部分の太い尿道(骨盤部尿道)のみで排尿が出来ように置き換えてあげる手術』です。

太い尿道への置き換えにより、十分に太いカテーテルが入る余裕ができました


メリット
命に関わるような尿道閉塞リスクを減らすことが可能になる

デメリット
陰部周りが汚れやすいのできれいに保たないと細菌性膀胱炎が起きやすい
・再度尿道が狭くなる可能性がある(再手術の実施)

が挙げられます。
今回の猫ちゃんは排尿の様子を確認しつつ3日ほど入院して帰宅しました。


尿道の閉塞原因は膀胱炎がきっかけとなることがほとんどです。
排尿の様子チェック定期的な健康診断による尿検査で膀胱炎を防ぐことが尿道閉塞の予防となります。
気になる様子があれば病院へご相談、ご受診下さいね。